2007年10月30日火曜日

ベンチマーク<Donald Fagen>

80年代以降のロックミュージックは多かれ少なかれこの一枚の影響を受けているはずだ。
世界中の制作側の人間は彼の才能と努力とセンスに未だに嫉妬しているはずだ。

彼を尊敬しているはずだ。

ナイトフライ
ナイトフライ
posted with amazlet on 07.10.30
ドナルド・フェイゲン
ワーナーミュージック・ジャパン (2006/04/26)
売り上げランキング: 9196
おすすめ度の平均: 5.0
5 Dスタイル
5 音はよくなってます
5 単なる再発。リマスターしてません。

当時、海外ではスタイルだけのパンク熱も半ば収束し、ルックス重視の元祖ビジュアル系ともいうべきカジャグーグーやデュランデュランなどが黄色い声援を浴びる一方、衝撃的なデビューを飾るヴァンヘイレン熱も覚めやらぬ頃、天才MジャクソンはMTVを利用し始めました。そしてロキシーミュージックやTOTO、ポリス、スタカンなどが名を馳せていました。
また国内では清志郎大先生やめんたいビートと言われる皆様、そしてCBSやEPIC系が元気に日本語ロックの可能性に挑戦していましたがYMOやカシオペアなどのインスト中心のスタイルにも陽が当たるなど活気にあふれていました。さらに冒頭の元祖ビジュアル系外人お兄さん達でさえもある程度のクリエィティビティを持ち合わせていたように思えました。
つまり『高い音楽性が多様化』していたといえると思います。
ポピュラーミュージック界は充実していました。

そんな時期に多感な小学校中学校生活を過ごせたことは只のラッキーだったのでしょうか。

最近のチャートを眺めて考えます。
ロックを含むポピュラーミュージック、ロックミュージックファンとして気になります。
ドナルドフェイゲンを超えろとは言いません。ただ、『超えようとした形跡を感じたい』のです。
なぜなら全てのポピュラーミュージックの制作側の方々は彼を尊敬していると思うからです。
何歳になってもポピュラーミュージックにわくわくしていたいと思います。
そして僕は類まれな才能を生業とする音楽制作者たちを羨ましがっていたいのです。

2007年10月16日火曜日

スーパーボール

先日も書かせていただきましたが、
涸沢は、まるでスーパーボールをちらかしたようにカラフル。

写真をクリックして拡大してみてください。。ホラッ♪
またぜひ行きたいです。。

2007年10月10日水曜日

羊を食べてドームシェルターから生まれた不完全な生物

2007・10/6-8。
この三連休は一年中で一番混むって分かっているのに行ってきました。涸沢。(わーい!)
小屋のサイトによると紅葉の最盛期はもっと後で、10/10頃(くやしー!今日だ。)とのこと。
混んでるわ紅葉してないわ、なんで行くのかって?
やっぱ会社員だとカレンダーとおりになっちゃうんですよね~。しょうがない。。
でも今回は今までに知り合った仲間達と同行できる大イベントだし、とっても楽しみなんです。さらには今回は容易に予測できる『布団3枚に一人』などという山小屋最盛期の地獄を回避するためオイラは秘密兵器を仕入れました。そいつを試したい。
『モンベル U.L.ドームシェルター 』
自立するツェルトとでもいうべきかとにかく軽い。ポール込みで780g!
これなら修羅場と化した最盛期の小屋泊でもなく、岩場なので設営しにくい涸沢テン場でも重いボッカに悩むことなく悠々眠れるってわけ。まあマットやらシュラフやらもかさむけどね。 それらもなるたけ軽量化して揃えてたので先ずは併せてお試しってこと。
他にも実は理由があって、それは『涸沢小屋でジンギスカンやろうよ企画』
新宿の顔黒羊 函館テムジン亭のお肉とタレがゲットできるってんでみんなで大盛り上がり。
で、オイラの係はやっぱりボッカ。それも七人分!
大量のお肉と鍋とストーブ、それもゴトクの低いmsrウィスパーライト、さらに燃料。
ちーん!あわせて3000g超。(泣)
特にこの鍋ときたら。。。



せっかくテントを軽くしたのに!!

でもまあいいさ。みんなで楽しもう。
それよりこのテント(ツェルト?)の使いごこちって興味津々。

というわけで涸沢着。早!。
このカラフルなこと。ソニーのブラビアのコマーシャルにどうでしょうか?さすが涸沢。 真ん中のみどりのがオイラの。ウォーリーを探せ!

まずはお昼ご飯。イカ墨マカロニを食べ、口んなか真っ黒にしてみんなの到着を待つ。。

午後は皆とずーっと涸沢小屋テラスで例のジンギスカンと生ビールで腹いっぱい。
うーん満足満足。サフォーク種ってさっぱりしてて美味いよね。ボッカの甲斐があったわい。
さてさて暮れ行く前穂の稜線を眺めつつ日本最高のビアガーデンも小屋が消灯という事でお開きに。
もうあたりは真っ暗。
では僕はテントで寝ますので皆さんおやすみなさい。てくてく。
えーと、この辺だったかな?あれ?もっと先だっけ?ありゃー!迷子。
暗闇のヘッ電に浮かび上がるカラフルなテントテントテントの海。ひしめき合うテントの建売住宅。
…30分経過。なんとか見つけ出したもののおかげで酔いもすっかり醒めちゃった。
しょうがないから鶏団子スープでも肴に缶ビールで飲みなおしますか。
お湯を沸かして…。そうですね。そんなときやっぱり前室はあったほうがいいよね。
靴もザックも室内ですが。でもなかなか快適ですこのテント(ツェルト?)。
そう、気を使わずに眠れりゃいいの。それだけです。身長167cmの僕にはサイズも十分。
では明日も好天みたいなので楽しみです。北穂から涸沢岳、ザイテングラードでも行こうかな。
午後には別メンバーも合流するし。。そしたらまたジンギスカン+ビールだ!わくわく。。

翌朝は5時まで熟睡。うーんよく寝た。寒さに強い僕はベンチレータは全開。おかげで朝方の気温は テント内で摂氏3℃まで下がったのにもかかわらず強い結露に悩まされることはありませんでした。
ちなみに5年落ちモンベルダウンの4番シュラフ+ゴアのシュラフカバー+サーマレストpro3ショートです。
けっこう平気なもんなんですね。
しかし換気口は常時空いている構造とはいえこの素材ですから完全に閉め切った場合は かなりの結露であることは間違いないでしょう。まあそんなことより僕はこの「軽さと自立」に大枚はたいたわけですから、この性能には大満足。

さてさて朝飯。
最近マイブームってるのがアジア系各種即席スープ+世界各国の麺の組み合わせ。
今朝はコムタンスープにサトウの切り餅入れて、フォーとワンタンも入れちゃった。 このシチュエーションだからなのか、めっちゃウマー!
しかしこのフリーズドライってスゴイ技術。改めて感心。いろいろ可能性が…。というか場所を問わずに食の楽しみが広がる。こんな感じでスープ・麺・具材といろいろ組み合わせられる食材キットでもどこぞのメーカーさん開発してくださいませんか。レシピのノウハウなら沢山ありますよ。 商品化しましょう。売れると思うのにな~。

で、サブザック担いで7:10出発。北穂小屋着9:00。テラスでお茶して絶景撮影タイム。次回こそはキレット行こう、と決意。
北穂小屋9:30出発。信州側はお日様も当たってポカポカ陽気。反面飛騨側は日陰で風も強く寒い。その繰り返しで いよいよ本日の核心へ。うん、これはスゴイ。急峻てのはきっとこういうことをいうのだな。雨でも降ったらこりゃ危ないわ。
昨日ほどではないが人も多く、逆ルートの人とのすれ違いも怖いよ~。というわけで11:20涸沢岳制覇。
お腹が空いたので撮影も早々に奥穂小屋へ。あれ?スグ見えてる赤い屋根はもう小屋?11:35小屋着。ごはんごはん。。
だれか手を振っているぞ!ありゃ、先輩だ!サトーねーさんもいるじゃないか☆びっくりですわ。
昨日の涸沢までのご様子ではまさか同行できまいと思い小屋においてきたのにザイテンを上がって来たのですか!感服!。
再開を祝いお湯を沸かして得意のフリーズドライ登場。ここでは鶏がらスープに春雨とクイチャップ。
思いがけず仲間に待ち伏せされたシチュエーションでまたもやめっちゃウマー!

そして午後は涸沢小屋テラスで合流した仲間たちと羊さん食して語りましたとさ。
そこでの僕の心配は天気。さっきから予報は『翌昼から雨』なんです。「翌昼」ってホントですか?
早まんないんですか?判断微妙です。午前中稜線から見た飛騨側の様子やさっきからの空の様子、 ここ何時間かの雲や風の動きを見ると「もしかして明日は降らない」感じもありありです。


結論は『昼頃から雨であろうが早まることはない』

というあまりに楽観的な解釈でした。。
というわけで宴もタケナワ、消灯です。小屋泊まりも検討した僕は先ほどの解釈どおり一人テントに戻ったのです。

ちょっと風が強いことが気になりましたが「おやすみなさーい」。。

「ビュー…」「パラパラ…」

ん?雨じゃん。時計は23:30。。まぁ雨はあしたの昼過ぎからだから、大丈夫。ちょっと降ってるだけ。と思い、寝る。


「ゴーゴー」「ザーザー」なに?ねむー。むにゃむにゃ。。「どーん(雷?)」あちゃー本降りだー。
時刻は2:00am。すげー風!雨!
テント軋んでます。外で誰か騒いでます。撤収してるみたいです。時折強い風が襲ってきます。
誰かのヘッドランプの逆光で緩んでる張り綱の影が幕体に映ってます。ひぇ~飛ばされる~。。。
テント内の気温は12℃。閉め切ってますが強風のおかげか風が通るのであんまり結露してません。。
でも地面からの水がポール受けを伝って2箇所ほど滲んできてます。
これは『布団3枚に一人』や『おっさんのアシの匂い』や『おばはんのいびき』のほうが優しいかも。
大自然て怖い!うーん、どーすんのよ俺!なんてことを感じながらもそのうち突風が来ることがテント内に居ても予知できるようになりました。
風上に張ったテントが先に「ブワー」と音を立てるんですね。その1~2秒後にドーンと来るわけです。そのタイミングで中からフレームを押さえる。なかなか要領を得たことに快感を感じながらも悦に入ってる状況ではありませーん。こんなこと朝までやってらんないよー。
第一朝になったら止む保証でもあるのか??
少なくとも明け方までにこれ以下にはなんないよな、という判断のもと、4:00am脱出作戦開始。
パッキングしてカッパ着てザック背負って靴履いて、外したポールを持ったまま最後にくしゃくしゃになった幕体のファスナーを開けて大雨強風の中に出る!

脱皮!

と思ったら小さな出入り口であるが故、ザックが引っかかっちゃって出られない。

『ミギャー!!』

悪天候下の涸沢に実験に失敗した不完全なままの生物が生まれ落ちました。。
雨と風に打たれた可愛そうな一人ぼっちの生物…。
左手にはポールとグランドシートを持ち、右手でザックに引っかかったままの幕体の端を押さえ、誰が組んでくれたか石畳の上をトボトボと小屋へ向いましたとさ。。「頑張れ俺!」みぎゃー。

はてさてそんな中でも僕ははっきり見た。いや、目を疑った。
悪条件の中、(地面は岩だし)誰かの黄色のヌックタックが誇らしげにしかと立っていることを。。

まとめ
1 『モンベル U.L.ドームシェルター 』は使えます。
  いいとこも悪いとこもありますが思ったとおりです。なぜオイラはODBOX仕様ではないのかって?だってロゴが…。。
2 そこそこ風にも強い。
3 防寒は寝具で。これは風避けであり雨避け。であれば結露は少々で済む。
4 インナーポールでよかった。のか悪かったのかは解釈と段取り次第。
5 やっぱり羊は美味い。
6 危険な岩場を楽しむなら必要十分な軽装備で、好天時に。
7 山はやっぱりみんなで行くと楽しい。
8 ヌックタックは風に強い。